GISTの多くは、初期段階では異常や不快な症状を引き起こさないため、発見される前にかなりの大きさに増大している場合が多いです。思いがけず消化管に穴が開き出血したことで緊急手術が行われ、その手術中にGISTが発見されることもよくあります。どのような症状がいつ最初に現れるかは腫瘍の大きさと場所により異なります。
腫瘍が胃または十二指腸にある場合、最初の徴候として膨満感、疼痛、消化管出血(黒色便)、吐き気などが現れることがあります。小腸にある腫瘍の場合、他の臓器を圧迫することによる疼痛や出血、あるいは便秘などの症状が現れますが、症状が出る前に腫瘍が大きくなり容易に気付くことも多いです。大腸の腫瘍は便秘に加えて血便、食道にある原発腫瘍は嚥下障害を引き起こす恐れがあります。